中絶の話

私達が普段言う中絶と言う言葉は、多くは人工で行う妊娠中絶手術のことを指します。

産婦人科等の病院で行われるのが普通です。

私達が中絶と聞くと、例えば十代の若者で妊娠してしまった女性は産婦人科等で中絶を行なうケースを真っ先に想像します。

私達の多くが中絶に関しては、どこか漠然としたイメージしか持っていないのではないでしょうか。

男性の場合は中絶とは何か、本当に漠然としてしか知らないでしょうし、意外と女性でもそんな人が多かったりするのかもしれません。

産婦人科の病院で実際に中絶を受けたことのある女性、或いは家族などの身近なところにそんな経験を持つ女性がいる等、そうした人でしか分からないのかもしれません。

もし皆さん自身が、或いは皆さんの身近な人が中絶手術を産婦人科で受けることになったら、一体どうすればいいのでしょう。

産婦人科での中絶手術を受ける前に、中絶に関してどのようなことを知っておかなければならないのでしょうか。

ここでは中絶手術に関するあれこれを紹介します。

中絶手術に関するイメージ

ところで産婦人科医院での中絶手術に関するあれこれを紹介する前に、少し考えておきたいことがあります。

それは中絶手術に関するイメージ、言い換えれば観念です。

簡単に言い換えれば「中絶は悪だ」という観念が強く残っています。

まだ産まれていないとはいえ、お腹の中の胎児も立派な生命です。

そうした生命の命を奪うことは、確かに許されることではありません。

しかしたとえ当事者の女性がどんな状況に置かれていても、絶対にあって欲しくないこと、それは女性にとって望まない出産をすることです。

望まない子供を持つことです。

本当は出産したくないのだけれども、自分の意志を曲げて、「産んでしまえばなんとかなる」等といった能天気、尚且つ無責任な姿勢で子を産むことだけは絶対に避けて欲しいのです。

そんないい加減な気持ちで子供を産めば、誰にとっても不幸になることは言うまでもありません。

そうして止むを得ない事情で中絶手術を行うと決めた以上、もう後戻りができません。

中絶を行なうと決めたら、もう後悔の日々を送ることがあってはいけません。

産婦人科医として見ても、中絶は確かに望ましいことではありません。

ですが現時点ではこれが一番いい選択、判断であったと思えるような中絶にすることです。

そしてこのことを糧に、その後再び中絶を繰り返すことがないようにすることです。

中絶手術に関して、産婦人科の医師として願っているのは以上のようなことです。

前置きが長くなりましたが、それではここから中絶に関して紹介していくことにします。